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沼田敬二の徒然日記

千歳メセナ協会をなぜ立ち上げたか。

 私のブログには具体的な団体名を敢えて出していますし、一見非難めいた個所もありますが、その団体を非難、中傷する趣旨は全くありません。千歳の芸術文化振興を行っていく上で、課題と思うこと、直していった方がよいことを理由付きで述べていき、一緒に考えていくことを目的としたものです。私の意見や見解に異なった考えがある方は是非私あてにその意見を送ってください。できるだけ多くの方に参加していただければと思っています。

  マエケナス

「メセナ」マエケナスとは、芸術文化擁護、支援を意味するフランス語です。「メセナ」の語源は、古代ローマの初代皇帝アウグストゥスに仕えた大臣マエケナスが文芸作家を手厚く保護したことに由来します。パトロネージと同義語ですが、「メセナ」を用いる時は「芸術文化」に限定されて用いられています。また、日本で「メセナ」といえば「企業メセナ」として捉えられていますが、元々「メセナ」=「企業メセナ」ではありません。日本でこのように捉えられるようになったのは、バブルの頃「企業メセナ」に取組む企業が多く、そのようなイメージが定着したものと考えられます。今では、全く見返りのない「企業メセナ」はなく企業イメージの向上等間接的メリットがあることとされています。  

 

千歳メセナ協会は、市民によるメセナという考え方をとっています。市民によるメセナとは、市民が芸術文化の鑑賞者であると同時に、自ら芸術文化に積極的かつ自発的に関わり、芸術文化の担い手や支援者となることです。なぜ「市民」かというと、市民が芸術文化に主体的に関わることによって、単なる鑑賞者より、芸術文化の持つ力=「人生を豊かに楽しくすること」をより享受できるものと考えるからです。

 また芸術文化が地域に定着するためには継続的な取組みを行う必要がありますが、企業メセナは企業論理において進められるものであり、安定感のある継続的な取組になるかどうかは企業の事情に左右されるからです。さらには、千歳市においては公共セクターによる芸術文化支援は弱いとっていいでしょう。他方、公共セクターや企業以外の担い手は、文化団体連絡協議会(以下「文団協」という。)がありますが、芸術文化を担っていく第三セクター(公共、企業以外という意味)としては、脆弱であると言わざるを得ません。なぜかというと、第1に法人格を持っていないことです。法人格があることは、団体としての論理で進めていくことができますが、法人格がないとこうした論理は薄められてしますからです。第2に、事務局体制が不十分です。事務局長はとても優秀な方ですが、これだけ大きな団体を事務局長1人、事務局員1名で取り仕切っていき、かつ独自の取組みを行っていくには、かなりの厳しい体制といえます。第3に、当該団体は主体として既に活動している芸術文化団体を想定しており、一般の市民とは間接的なつながりしかないことです。しかし、千歳市全体の芸術文化振興を担える最も可能性のある団体と考えます。このため、文団協の弱い部分を補完協力しながら、芸術文化を独自に担っていく法人格を持つ第3セクターが必要であると感じたため、様々な方々と協力しながら立ち上げました。今後、どのようにメセナ協会が成長していくかは未知数ですが、可能な限り継続的な取り組みを行い、千歳市における芸術文化振興の一助となれればと思います。

そしてこれに関連して、このブログを立ち上げた理由の1つは、千歳メセナ協会に対する思いを共有できる強力な協力者が現れるを期待したことです。私はできるだけ早期に実質的な運営を譲って、団体が団体の目的で自己発展することを切に願うとともに、私は裏方で千歳メセナ協会の最大の協力者として関わっていければと思っています。

 

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