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沼田敬二の徒然日記

千歳メセナ協会は何を目指しているか。

当メセナ協会は、立ち上げから約半年が過ぎました。まだまだ千歳市内における認知度は決して高くありませんが、徐々に知られ始めてきたような感じがしています。さて、これまで「メセナ協会って何を目指した団体なのか。」というご質問を複数の方から受けましたこともあり、本ブログでお話しておこうと思いました。なお、前の記事で、「千歳メセナ協会をなぜ立ち上げたか。」と重なる部分もありますので、前記事も参照してください。

当協会の定款第1条には「当法人は、市民がアートを育て、振興していく理念のもと、市民メセナ活動と芸術家との連携をコーディネートするとともに、地域に根差した芸術・文化を創造・発信し、もって、市民が芸術・文化を享受する地域文化の増進に資することを目的とする。」と謳っています。」これは、①「市民メセナ」という考え方とっていること、②市民と芸術家をコーディネートすること(芸術家が活躍できる場を増やしていくことを含む。)、③「地域文化の創造」を宣言しています。そして、④質の高い芸術を提供しいくことを加え、この4点の考え方を通して、最終的には「市民一人ひとりが自分にとって感動できるアートに出会い、アートが普段の生活に溶け込みそれが生活の一部になっていくこと」を目標にしています。換言すれば、「アートによって、個々人はもちろんのことコミュニィティー全体が幸せなコミュニィティーになっていくことへの一助となること」です。

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この内容について、1つづつ詳しく触れていきます。①の「市民メセナ」については、前記事に書きましてのでご参照願います。②についてですが、「芸術文化が振興していること」は様々な観点で評価することができますが、ここでは芸術文化の「送り手」(=担い手)であるアーティストの側から見ようとする意味です。つまり、様々なアーティストが自分の持つスキルを発揮し、活躍できる多くの「場」が存在するとともに、その「場」がプロとしてギャラが発生する「場」でなければならないとうことです。千歳には、音楽についての「場」はある程度ありますが、その他の場は決して多くありません。また、市民の傾向として、芸術文化にお金をかける習慣が薄いといっていいでしょう。こうしたことへの一助として、当協会では有料のイベントを実施し、有料の「場」を少しでも増やしていけるようにしていきます。今後とも、音楽だけでなく、様々なアーティストが活躍できる「場」を増やすことや創設していくことを目指していきます。③「地域文化」の創造についてですが、千歳に「地域文化」が既に存在するかどうかは難しいところです。今後、メセナ協会では表現教育(ドラマエデュケーション)に力を入れていき、将来的には演劇によるコミュティアートを千歳市の「地域文化」としていきたいと考えています。なぜ演劇かというと、第1に、演劇の下支えとなる表現教育自体が青少年・児童の教育に極めてよい影響を及ぼすこと、第2に、コミュニティアートたる演劇は、道内の多くの市町村の事例のとおり、芸術文化の「受け手」(=「享受者」)、「送り手」ともに要求されるテクニカルな部分は高くなく、普通な市民が芸術文化の「受け手」、「送り手」の同時になれることから、老若男女を問わず市全体の取組となることが期待できること、第3に、音楽又は美術はテクニカルな部分も多いとともに、人によって好みがはっきり出ることから、「送り手」はもちろんのこと、「受け手」になることも敷居が高いと考えられること、からです。④の「質」の高い芸術文化を提供していくことですが、ここで一番問題となるのが「質」の問題です。当協会では、芸術文化の「質」とは、芸術文化の「受け手」の側からみて、「受け手」側がその芸術文化に触れて、感動できるかどうかと捉えています。極端な話として、世界的なプレヤ―であってもお客様を感動させられなければ、「質」が高いといえないと考えていますが、一般的には、社会的な評価が高ければ、その評価に比例して多く人を感動させることができるでしょう。当協会では、こうした「質」を常に意識してイベントを企画していこうという意味です。そして、多くの方々に自分が感動できる芸術文化に出会っていただきたいと思っています。今後とも「質」の高い芸術文化イベントを企画していきたいと思います。

内容について、ご不明な点やご意見をいただければ幸甚です。よろしくお願いします。

 

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